行ってきた。とっても良かった。
藝大フィル定期演奏会は4/20(木)19時より奏楽堂で。今回は指揮者を置かない形での「オール・ベートーヴェン・プログラム」。公演詳細、チケット情報はこちらから。当日券の販売はございませんので、前日18時までにご予約いただき、規定の期限までに発券をお願いします。https://t.co/x66l7cjh3l pic.twitter.com/MssTFfJ5sr
— 東京藝術大学 演奏藝術センター公式 (@pactgd) April 17, 2023
指揮者なしでこれができるなら、指揮者の存在って一体何よ、と考えさせられる。
指揮者をおかないオーケストラで指摘したいのは、リーダーが不在になるのではなく、リーダーの権限が分散され、状況に応じてむしろリーダーが増える、という点にあります。それまで指揮者が決めていたこと、例えば音を出すタイミングや音量のバランス、音楽的なアイデアをその時々の重要なパートの奏者達が自分で決断して行く、あるいはそこに至るまでの議論を重ねて行くことになるでしょう。(中略)オーケストラの民主主義が、生き生きとした自発的なアンサンブルをもたらすのか、どちらつかずの停滞をもたらすのか…
(北川森央さんのプログラムノートより)
奥が深い。
その意味で言うと、このチャレンジングな試みは成功したと言えるのではないだろうか。
もう一つ改めて認識するのが、このコロナ下、そしてAIを巡る議論の中でも散々言われてることだけど、オンラインやデジタルに対するライブの圧倒的な体感だ。
特にベートーヴェンなんて、過去の名演といわれる映像がいくらでもネット上に漂っててタダでお手軽に視聴できる。かたやホールだと寝転がって聴けない、隣のおっさんに気使う、つまみ食いできない、ずっと座ってたら腰痛い……そんなデメリットたちも補って余りある悦楽的な時間と空間がそこにはある。
世に疎いままボケっとしてたらまた一周回って、期せずして肥沃で広大なフィールドがどかんと目の前に顕れた感じだ。
そう、身体さえそこにあれば何だってできるのだ。
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