2月に、ブラジルに来て二度目の誕生日を迎えた。
今さら誕生日なんて嬉しくもなんともないんだけどさ、前後を含めた数日、各所から何か過分なほどに祝ってもらっちゃって、それはそれは悦しい時間を過ごしたのだった。
で、翌3月は3月で親しい友人たちの誕生日がごっそり固まってて、ほんと毎週パーティーがあった。
飯食って、歌歌って、ケーキ食ってシャンパン飲んで…と、やるこた毎度ほとんど一緒。
でもそれぞれの人にとって例外なく一年に一度限りのイベントである誕生日、ここブラジルでは(他の多くの国々と同様)日本よりはるかに大きな意味を持っていて、同じメニューが毎週続いたとしても飽きもせず、繰り返し繰り返しフェスタは催されるのだ。
何というか、温かく幸せな瞬間たちでしたね。
で、こういうのが続けば続くほど久しぶりにセンチメンタルな気分も募ってしまったわけよ。
毎度の甘ったるーいケーキとガラナをほうばりながら考えた。
来年の誕生日を迎える頃にはぼくはもうここにいない。
いやそれどころかもう三ヵ月後の今頃にはぼくは、日本に帰国する機中にいる。
今から三ヵ月前といえば、ちょうど年末の旅行でパラグアイを巡ってた頃だ。
そこから今までと同じ期間をもう一度過ごしたら、もうブラジルでの生活は終わってしまうということか。
って、ほんますぐじゃん!!!(T T)
かつて梶井基次郎は記した。
こんなに美しいときが、なぜこんなに短いのだろう(『冬の日』)
うーん、さすが梶井ちゃん、ええこと言いよる。
(ちなみに切なすぎるこの短編は青空文庫でタダで読める)
俵万智は詠んだ。
一年は短いけれど一日は長いと思っている誕生日(『サラダ記念日』)
ああそうだそうだ。良くも悪くもほんとそうだ。
三ヵ月後の機中でロングバケーションの終焉を迎えるぼくは、
8月31日の小学生みたい(赤名リカ@『東京ラブストーリー』)
なのを、さらに100倍くらい陰鬱にした感じに仕上がってることであろう(笑)
まあせめてそれがちょっとでも軽減されるよう、帰国までの日々、ブラジルを味わい尽くしましょうね。
(いや、そんなことしたらしたで逆効果かな)
ちなみに今日3月29日は、ルイキとアルベルトの誕生日でした。
偶然にも、ぼくがこっち来て一番世話になってるこの二人の若者は同じ誕生日なのです。
いつもあざす。そして二人の一年に幸あれかし。
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